ディズニーランドでは使用不可、改造にも注意
身近な製品で「技適マーク」が付いているものといえば、スマホだろう。例えば米アップルの「アイフォーン(iPhone)」の場合、かつては電話機本体の裏側に印字されていたが、その後の法改正でディスプレーに「電磁的表示」ができればよくなったため、現在ではソフトの「設定」をいじることでマークを画面に写し出すことができる。
自撮り棒を販売しているネット通販業者の中には、製品ページに「本商品は技適マーク取得製品」との記述と共に登録番号を示したり、認証を受けた際の書面を掲載したりしているところもある。
一方で、使用に関しては注意点もある。東京ディズニーランドでは園内の安全確保の観点から、三脚などの撮影補助機材の持ち込みを禁じているが、先述の「スーパーニュース」によると自撮り棒も含まれると説明。また飛行機の機内での使用も不可だという。さらに技適マークのある製品でも、電波法第38条の7第4項に、「特定無線設備の変更の工事をした者は、総務省令で定める方法により、その表示を除去しなければならない」との規定があり、みだりに改造すればマークを外さねばならなくなるのだ。マークなしでそのまま使い続ければ、当然違法行為となろう。
総務省では、2020年の東京五輪に向けて訪日外国人が増えると見込まれることから、日本の認証を受けていない海外製の携帯端末を国内で使えるよう2015年にも技適の規制を緩和する方針だと2014年8月20日に産経新聞が報じた。来年の通常国会に電波法改正案を提出するという。スマホ同様、ブルートゥース内蔵自撮り棒も範囲に含まれるかもしれないが、仮にそうなれば海外で出回っている非正規品が規制の網の目をくぐり抜けて国内に入ってくる恐れが高まるかもしれず、対策が望まれる。