第47回衆院総選挙(2014年12月14日投開票)の開票特番で露出度が際立って高かったのが、小泉進次郎復興政務官だ。与党大勝にも「もう言い訳ができない」などと表情は硬いままだ。
解散には懐疑的な発言を繰り返しながらも、「アベノミクスの先」に何を目指すかを重点的に訴えた。直接的なアベノミクス批判は避けているが、安倍政権と微妙な距離感がうかがえる。
大半の局が20~22時の間に小泉氏に10分以上割く
小泉氏は11月21日の解散では恒例の万歳三唱をしなかった。その理由をこう語り、多くの与党議員とは距離を置いていた。
「多くの国民の皆さんの反応の中で、(解散に対して)相当冷めている。そんな解散だと言ってバンザイをしている姿が、余計国民との心の距離を生むのではないか」
だが、いざ選挙戦に突入すると小泉氏は応援演説に引っ張りだこに。特番でも密着取材する局が多く、事務所からの生中継と合わせると、少なくとも日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京が小泉氏のために10分以上の時間を割いた。大半の局が、注目度が高い20~22時の時間帯に小泉氏を特集。優先度はかなり高いと言えそうだ。
各局のキャスターが小泉氏に期待していたとみられるのが、安倍政権への批判的な言葉だ。例えばNHKのキャスターは、
「今回の選挙の意義について有権者の理解は得られたとお考えか」
と聞いた。対する小泉氏が口にしたのは「最後まで、そこは試行錯誤の連続だった」。解散の意義に疑問を持っているようにも聞こえるが、直接の批判をしている訳ではない。