コンビニチェーン「ファミリーマート」の商品引換券を埼玉県の男子高校生がネットを使って不正に入手し、大量の商品を入手したと騒ぎになっている。
パソコンソフトを使って大量のツイッターアカウントを作成し、これで「ファミマ」のプレゼントに応募し、当選させたらしい。関わっている高校生は二十数人ほどいると見られ、罪の意識は低く「イベント」として楽しんでいる様子がうかがえる。
パソコンソフトで1分間に500ものペースでツイッターアカウントを作成
高校生たちが不正を働いたのは2014年12月2日から15年1月5日までの「ウルトラエナジーチャージキャンペーン」で合計120万枚のドリンク剤引換券が当たるというものだった。ツイッターやフェイスブックのアカウントを使って1日1回応募することができ、当たった場合は引き換えコードが現れ、そのコードをファミマの店舗内にある端末に打ち込めば無料引換券が出てくる。
商品と一緒に引換券をカウンターに出すと30種類ほどのドリンクの中から1本貰える。ただし、もらえるのは週に1本だけ。ファミマは応募規約に複数アカウントの所持を禁じると書いている。
高校生のツイッターによればパソコン用のソフトで1分間に500ものペースでツイッターアカウントを作成し、そのアカウントを使って応募したと明かしている。「犯行」に関わった高校生は複数いて、ある高校生は、
「うちのクラスの男子半分くらいで構成されたチームモンスターエナジーで交換本数3000本目指します」
「当選コード取得班に4人 コード引き換え班に20人 レシートと商品引き換えに商品発注まかされてるファミマ店員1人いるからレシート発券がまったくネックにならなくなりました」
などとツイッターに書いており、組織的に動いていたことが分かる。
高校生らは、悪びれる様子はなく「イベント」として楽しんでいる感じだ。戦利品となったドリンクの写真をツイッターにアップし、
「イヤ~~~~朝からタダで飲むモンエナはウマいなぁ~~~~~~~~」
「今日もエナジードリンク9本当ててきました」
「くれぐれも交換しすぎてファミマ出禁にならないように!お互い頑張りましょう」
などとつぶやいている。ただし、抽選だから必ず当たりが出るわけではないし、アカウントは4000ほど作ったがそれを管理し応募することはかなりしんどい、とも書いている。
「高校生としてあるまじき行為をしたことは確か」
一方、こうした行為が始まったのは2014年12月初旬からだが、開始から3日間で2万5000円分のドリンクを手に入れた。その後は疲れも見られ、ドリンクを飲むことに飽きたようで、
「俺はいったい何が楽しくてこんなことをしているのだろう、と売れ残った眠眠打破をみてふと思う今日この頃」
などとつぶやいていた。また、余ったドリンクを誰かに販売しよう、とか、アカウントを作りすぎたためアカウントも販売したい、などといった発言も出ていた。
ネットでは14年12月9日頃から「バカッターが出現」などと騒ぎになった。こうした不正行為は許せないとし、ツイートしている本人を特定し、
「泥棒やん」
「こいつらのせいで当たらなくなった」
などと批判が集中した。
高校生は今回の「事件」でどう処分されるのだろうか。この高校生が通っている埼玉県の高校に話を聞いてみると、14年12月15日現在、本人を呼び事実を確認している最中だが、警察に相談したところ、被害届が出るような案件でもなく事件にするのは難しいのでは、という返事が返ってきたという。
「しかし高校生としてあるまじき行為をしたことは確かであり、県や市の教育委員会と連携を取りながら、この生徒たちをどうすべきか考えている最中です」
この件についてファミリーマートは、
「応募に関しての規約を守らず弊社の意図しない形で景品を取得されたとすれば遺憾です」
とだけ話している。