乗客には「謝罪をたしかに受けたと話してほしい」
趙氏の機内での振る舞いについては、同じファーストクラスにいた乗客も証言している。趙氏のひとつ前の席に座っていた女性(32)は13日、ソウル西部地検での参考人調査を終えて、報道陣に機内での一部始終を話している。
同じく中央日報によると、女性は乗務員の肩を押す趙氏を目撃。乗務員にファイルを投げつけていたと証言する一方で、趙氏が責任者を叩いたり、罵倒する姿は見なかったとし、趙氏が飲酒していたかも「わからない」としている。
騒動は20分あまり続いたが、離陸後も謝罪の機内放送はなく、女性が乗務員にたずねても「内部的なこと」だとかわされた。ニューヨークから仁川まで「ストレスを受けながらの14時間」に腹を立てた女性は、帰国後にコールセンターへ抗議した。
女性は後日、大韓航空の役員から、「飛行機の模型」と「カレンダー」を謝罪の品として送ると伝えられた。役員は「メディアとインタビューをしても謝罪を確かに受けたと話してほしい」ともいい、女性は「後でイメージが落ちるからと曖昧な謝罪文を発表してもみ消そうとすること自体が間違っている」とコメントした。
なお聯合ニュースによると、趙氏は14日午前、パク氏と女性乗務員の自宅を訪問。大韓航空の弁として、どちらも不在だったため、ドアの隙間から「謝罪メモ」を差し入れたとしている。直接謝罪するため、今後も「(謝罪を)試み続けるだろう」(大韓航空関係者)というが、失った信用は当分帰ってこなさそうだ。