ソニー平井社長「メール流出」の報道 金正恩「暗殺映画」に自らゴーサイン?

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   米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)に何者かがサイバー攻撃を仕掛け、大量の重要情報が漏えいした。経済ニュースメディアのブルームバーグによると、ソニー社長の平井一夫氏のメールまで流出したというのだ。

   今回の不正アクセスは、背後に北朝鮮の影がちらつく。SPEが「金正恩第1書記暗殺」をテーマにした映画を製作したことへの報復とも言われているが、平井氏はこの映画についてメールで指示を出していたようだ。

「金正恩第1書記死亡」の場面で修正を要求したか

不正アクセスによる影響は続く(写真はイメージ)
不正アクセスによる影響は続く(写真はイメージ)

   SPEがサイバー攻撃を受け、コンピューターシステムがダウンしたのは2014年11月24日。以後も影響は続き、12月11日現在でSPE日本法人のウェブサイトには、グローバルネットワークでの障害とメール不通に関するおわび文が掲載されている。同社広報に聞くと「原因を調査中」とだけ話した。全面復旧は未定だ。

   犯行声明を出したのは「GOP」(平和の守護者)を名乗るハッカー。盗み出したSPEの情報をインターネット上のファイル共有サイトで公開した。12月11日付のブルームバーグは、この中にSPEの役員を含む約6700人の報酬に関する情報と、ソニーの平井社長のメールが含まれていたと報じた。事実かどうかを確認するため、SPE日本法人とソニー本社に電話で取材を試みたが、「コメントは控えます」との反応だった。

   記事によると平井氏のメールには、公開間近のハリウッド映画「ザ・インタビュー」に関するものもあったという。北朝鮮をやゆしたコメディー映画で、人気ゴシップ番組を手掛ける2人の男性が、米中央情報局(CIA)から金正恩第1書記の暗殺指令を受け平壌に乗り込むというものだ。奇想天外な筋書きだが、実名で「暗殺」というのは穏やかではない。だが平井氏はSPEのエイミー・パスカル共同会長に宛てて、「第1書記が死亡する場面を描いた編集済みのシーンについて意見を述べ、最終的にゴーサインを出したとされる」とブルームバーグは報じた。ロイター通信は、平井氏が第1書記死亡シーンについて修正を要求したが、パスカル氏は「製作サイドから反対があったと返答した」と伝えている。

   GOPはソニーへの攻撃を行った後に、「地域の平和を乱し、戦争の引き金となるテロリズム映画の公開を即刻止めよ」とソニーに要求する声明をネット上で発表。作品名は出していないが「ザ・インタビュー」を指すのは明らかだろう。北朝鮮は、SPEへのサイバー攻撃を否定している。

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