コンビニは上位3社による寡占が進む サークルKサンクスなど下位は防戦に必死

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

上位3チェーンは積極的な攻めの姿勢

   下位チェーンが防戦に追われる姿は新たな「設備投資」を意味する出店姿勢にも現れる。サークルKサンクスは今年度の出店計画を今年4月時点で600店から400店に下方修正したが、10月にはさらに30店ほど下ぶれすることを明らかにした。この結果、今年度末の店舗数は前年度比で3年ぶりに減少する見通しだ。サークルKサンクスの店舗数については、関西で約100店の「サンクス」がローソンにくら替えした影響も大きい。

   イオングループでコンビニ5位のミニストップも、今年度末の総店舗数が初めて前年度末を下回る見通しだ。消費増税の影響で消費者の節約志向が高まるなか、「ミニストップの品ぞろえは食品スーパーなどとの競争力に課題がある」(アナリスト)との指摘も聞かれる。

   一方、上位3チェーンは積極的な攻めの姿勢を緩めていないが、その姿勢が特に強いのがトップのセブン-イレブンだ。

   セブン-イレブンは今年度、国内で約1600店とハイレベルの新規出店を進める。来年度には過去最高の約1700点を出店する見通しで、「空白」だった青森、高知両県にも進出すると見られている。そうなると「空白」は鳥取、沖縄両県だけとなり、セブン-イレブンの全国完全制覇が近づいているのだ。

   合従連衡の動きも始まっており、ローソンは今年10月、中堅チェーンのポプラに5%出資した。サークルKサンクスについては今年夏に読売新聞が「親会社のユニーが売却検討」と報じ、ユニーが完全否定する一幕があったが、「水面下では買収の話がくすぶっている」(流通関係者)との見方は消えていない。

1 2
姉妹サイト