円安倒産、前年比2.7倍に増 今後「じわりと増加基調」の見方も

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円安倒産、3か月連続で最多

   そうした中で、「円安倒産」が3か月連続で最多を更新したことが、帝国データバンクの調べでわかった。2014年11月の円安倒産は42件。1~11月の累計で301件にのぼり、前年同期(110件)の2.7倍に急増している。

   これを地域別にみると、関東が最多。業種別では、「運輸業」が156件でトップ。「繊維・衣服・繊維製品卸売業」の29件、「食料品・飼料・飲料製造業」の27件(いずれも累計)が続く。倒産の多くは、どれも内需型や輸入型とされる企業だ。

   負債規模別では、負債10億円以上の倒産が32件判明し、前年同期の15件から倍増した。11月には負債30億円を超す大型倒産も2件発生している。

   企業の倒産は円安、円高のどちらでも発生する。しかし、為替変動が激しく、またスピードが速いほど企業の対応が追いつかないため、件数が増える傾向にある。現在の円安進行もそういった状況にあり、1件あたりの負債総額は小さいが、倒産件数は増えているようだ。

   帝国データバンクは、「すでに多くの企業がギリギリの経営を続けており、これまで景気回復を下支えしてきたこれら内需型の中小・零細企業への影響拡大が懸念される」とみていて、円安倒産は「じわりと増加基調をたどる可能性が高い」と指摘する。

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