「宇宙は夢があるものだということを、もっと盛り込まないと」
ただ、首相指示から2カ月ほどでまとめられただけに、全体に財務省と予算の折衝が終わらなかったために事業の実施時期など「調整中」の文字が多く並び、消化不良の感は否めない。
また、学術研究の衰退を心配する声もある。短期間で安全保障への貢献や経済効果が見込めないような基礎科学が、先細りするのではないかという懸念で、11月12日の文部科学省の宇宙探査小委員会でも宇宙飛行士の向井千秋さんは「宇宙は夢があるものだということを、もっと盛り込まないといけない」と述べた。素案発表後の読売でも、「有人宇宙開発や惑星探査などの書きぶりは素っ気ない。一般の人々や若い世代を引きつける魅力に乏しいものになった」(11月12日朝刊)との厳しい解説記事を掲載している。