遺伝子資源を活用ルール定めた名古屋議定書 日本は批准が遅れ、ビジネス上マイナスに

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バイオ関連の業界などに批准慎重論

   14年7月14日にウルグアイが批准して必要国数50カ国に達し、90日後の10月12日に正式に発効した。

   日本が批准に至っていないのは、バイオ関連の業界などに慎重論があるからだ。問題の一つが、資源国から過去に遡って利益配分を求められないかという心配だ。COP10では、途上国が遡及を求めたのに対し、日本などの反対が通って遡及条項は議定書に盛り込まれなかったが、あいまいな記述があり、懸念が完全には払しょくできないという。また、議定書に基づいて遺伝子資源利用のために手続きが増えることで、コストが増えることなども、学術界を含めて懸念が根強いという。

   ただ、批准しないと国際的に孤立し、遺伝子資源の利用に支障が出る可能性も指摘される。

   例えばマレーシアは、利益配分に関する国内制度が整っていることを、自国資源を利用する「条件」にすることを検討していると伝えられるなど、批准していないことがビジネスのマイナスになる可能性も否定できない。

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