女性器をモチーフにしたアート作品で知られる「ろくでなし子」こと五十嵐恵容疑者(42)が2014年12月3日、わいせつ電磁的記録頒布などの疑いで警視庁により「再逮捕」された。
同様の容疑で逮捕された今年7月には、「表現の自由と規制」、「『わいせつ』と芸術」といった視点から議論が巻き起こった。今回の再逮捕を巡ってもさまざまな意見があがり、ネットでの「即時釈放」署名は7000を超えている。
釈放トークイベントで女性警察官コスプレ
7月の逮捕では、自身の女性器をスキャンして3Dプリンターで出力するためのデータを配布したとして「わいせつ電気的記録媒体頒布罪」の疑いが持たれたが、処分保留のまま釈放された。その後、五十嵐容疑者は逮捕の不当性をさまざまな場所で訴えてきた。
釈放から1週間後には日本外国人特派員協会で会見し、「今回の私の逮捕は、こうした日本の性的なイメージに対するゆがみが現れたのではないか」などと語った。10月に行った釈放トークイベントには、女性警察官のコスプレ姿で登場。同月には「週刊金曜日」にて勾留体験を綴ったエッセイ漫画の連載をスタートさせた。
そして12月、五十嵐容疑者は再び逮捕されることとなった。報道によれば、今回の逮捕容疑には7月時点とは別のわいせつ物頒布等容疑も含まれているという。
また、「わいせつ物公然陳列」の疑いもかかっている。逮捕容疑は、同じく逮捕された作家の「北原みのり」こと渡辺みのり容疑者と共謀し、五十嵐容疑者が作った「わいせつ物」を渡辺容疑者が経営しているアダルトショップ(文京区)で13年10月~14年7月にかけて展示したというもの。
五十嵐容疑者は「女性器はわいせつ物ではない」と容疑を否認し、北原容疑者は黙秘しているという。