アベノミクスの点数は「-38万人」??? 海江田氏、「不思議ちゃん」ぶりを発揮

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   衆院選を前にテレビ局などで次々に行われる党首討論で、民主党の海江田万里代表が不思議路線をひた走っている。討論会では、司会者が出したテーマにそってフリップに文字を書き込み、それをきっかけに議論を進めることが多い。

   だが、海江田氏は司会者の指示とは一致しない内容を書き込むこともしばしばで、議論がかみ合いにくくなっている。

「まだ当用漢字じゃありませんから、それだけは間違えないように」

党首討論での海江田氏の「独自路線」が際立っている
党首討論での海江田氏の「独自路線」が際立っている

   海江田氏の独自路線は、公示前の段階で始まっていた。2014年11月30日朝にフジテレビで放送された「新報道2001」では、

「安倍政権の2年間 漢字一字で表すと?」

というテーマで与野党の党首がフリップに書き込んだ。与党が「創」「光」といった肯定的な文字、野党は「怒」「差」「傲」といったネガディブなものや、「動」「空」といった字だけでは意図が伝わりにくいものもあった。異色なのは海江田氏で、「苦民」と書き込んだ。この2文字を1文字として表現したらしい。

「『民が苦しむ』ということ。漢字というのは、何も古い字だけじゃなくてよくて、新しい字を作ってもいい。だから、私が新しくつくった字がこれ。まだ当用漢字じゃありませんから、それだけは間違えないように」

   新たに創作した漢字の意図についても説明したが、既存の漢字1文字でもある程度は説明できそうだ。

「安倍さんの2年間によって、確かに一部の人は豊かになったかも知れないが、圧倒的多数の国民は苦しくなったということで、わざわざ民という字をつけて、『民が苦しむ』アベノミクス、と読めばいいわけです」

「50分の39」で「景気の花が咲く」と語呂合わせ

   12月2日夕方に日本テレビで放送された「news every.」では、複数の党が独自の表現をしたが、やはり一番目立ったのは海江田氏だ。番組は「アベノミクスの点数は?」をテーマに100点満点で点数を書き込む形式で進行。当然、与党は「67」「63」と高評価だ。野党は、多くが「30」「20」「マイナス」「マイナス50点」と厳しい評価だ。「金融緩和」「財政出動」までの「第2の矢」までは成功したと評価している次世代の党の平沼赳夫党首は「60+α」と表現し、新党改革の荒井広幸代表は、分母の「100点」を消して50に書き直し、「50分の39」とした。今後に期待する形で「景気の花が咲くよ」という語呂合わせだという。

   海江田氏は、「点」という概念すら外れて「-38万人」と書いた。その意味を、

「安倍総理は、雇用が100万人増えたと言う。そのほとんどは非正規の雇用、バイト、パート。実際の正社員はこの2年の間に38万人減っている。やっぱり雇用は安定していないと、景気が悪くなるとすぐクビを切られる。一番大事なのは正規の雇用。それが38万人減っているということ」

と説明した。設問は明らかにアベノミクスの評価という総論についてのコメントを求めており、いきなり雇用の質に言及した海江田氏の議論はかみ合っていなし、視聴者にはわかりにくい。

   12月1日に日本記者クラブで行われた党首討論と、12月2日にTBSで放送された「NEWS23」では、それぞれ、

「選挙戦で何を訴えるか」「衆院選 最大の争点は?」

というテーマで各党首はフリップに書き込んだ。いずれも海江田氏は党の総選挙スローガンでもある

「今こそ流れを変える時」

と書き込んでいた。

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