百貨店売り上げ、回復傾向も「中国人頼み」鮮明に バッグや化粧品、宝飾品伸びる

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訪日外国人「とにかく客数が増えました」

   こうした外国人観光客の存在もあって、2014年4月の消費増税以降、駆け込み需要の反動に苦しんでいた大手百貨店に、ようやく明るい兆しが見えてきた。

   大手百貨店5社が12月1日に発表した11月の販売実績(速報値)は、三越伊勢丹や高島屋など4社で前年同月を上回った。

   三越伊勢丹ホールディングス(HD)の11月の売上高(速報、外商を除く既存店ベース)は前年同月に比べて0.7%増え、5か月連続で前年実績を上回った。消費低迷をよそに、三越銀座店は10.7%増と22か月連続のプラス。11月は日曜・祝日が前年より2日多かったことが旗艦店を中心に来店客数の押し上げたというが、訪日外国人向けの免税売り上げが好調な三越銀座店と伊勢丹新宿本店がけん引したことは間違いない。三越伊勢丹グループの免税売り上げは、前年同月と比べて約2.3倍にのぼった。

   三越伊勢丹HDは、「訪日外国人の需要に支えられ、バッグや化粧品が大きく伸びました。(売れ筋商品の)傾向はあまり変わりませんが、とにかく客数が増えました」と話している。

   そごう・西武の11月の売上高(速報値)は、0.1%増。地方店は消費の回復が鈍く、全体では微増にとどまったが、訪日外国人向けの免税品売り上げは前年に比べて2倍に伸びた。

   阪急阪神百貨店(速報、全店ベース)は、3.9%増。阪急本店が9.1%増とけん引。海外高級ブランドのダウンコートや化粧品が好調で、宝飾品も堅調。訪日外国人向けの免税売り上げも3.5倍に大きく伸びた。

   大丸松坂屋は松坂屋上野店の建て替えに伴う一部閉鎖が響き、0.2%減で前年実績に届かなかった。しかし、訪日外国人向けの売り上げは3倍超も伸び、好調だった。

   外国人観光客の存在感は高まるばかりだ。

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