787のバッテリー出火事故、米当局が最終報告書 根本原因解明できないまま製造過程の「欠陥」指摘

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JAL、改修で「設計通りの安全性が確保されていると判断」

   さらに、NTSBがGSユアサの工場を視察した結果として、異物が混入したり、製造に欠陥があった場合でも確実に検出できない検査体制が事故につながったという懸念も示している。加えて、FAAがボーイング社を、ボーイング社が電源システムを発注した仏タレス社を、タレス社がGSユアサをそれぞれ適切に監督していなかったことも問題視した。

   JALとANAは、(1)バッテリーが過熱しないようにする(2)過熱したとしても周囲に広がらないようにする、といった改修を経て、13年5月末から6月初めにかけて787の運航を再開している。

   JALの787では、14年1月にもバッテリーから煙が出るトラブルが起きているが、JAL広報部では

「『セル間の熱伝播の防止対策』および『煙などの機内への漏れ出し防止対策』が有効に機能したことが確認されており、設計通りの安全性が確保されていると判断している」

とコメント。一連の問題は改修でクリアされているとみており、787の運航は継続する考えだ。

「安全運航の堅持は、私どもJALグループの存立基盤であり、社会的責務であることを常に念頭におき、お客さまにすべての航空機を安心してご利用いただけるよう、一便一便の安全運航を堅持してまいります」

   GSユアサでは

「現時点では報告書を精査中で、コメントは差し控えたい」

としている。報告書は表紙や目次を含めるとPDFで110ページあり、精査にはある程度時間がかかる可能性もある。

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