米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本国債の格付けを1段階引き下げ、「Aa3」から「A1」とした。2014年12月1日に発表した。格下げの理由について、同社は消費税率の再引き上げの先送りによって政府の財政赤字の削減目標の達成がむずかしくなったと説明している。ただ、先行きについては、経済回復の可能性なども考慮し、「安定的」とした。
「A1」の格付けは上から5番目になる。今回の引き下げで、日本の格付けは中国や韓国を下回り、イスラエルやチェコと並んだ。
ムーディーズは「消費増税は財政再建目標を達成する主要な手段。それが延期されたことは、重要な判断ポイントだ」と指摘。「急速な高齢化に伴い社会保障費が増大する中で、財政再建はさらに困難になる」としている。
なお、ムーディーズが日本国債の格付けを変更するのは、1段階下げた2011年8月以来約3年4か月ぶり。