「合否の結果から、そういった疑念をもつ人もいるかも」
こうした「府民の声」に、大阪府は「女性が多いことは認識しています」としながらも、「あくまで試験の結果ですし、性別で合否を判断することはありません。(府民の声は)ご意見として、うかがっています」(人事委員会)と話している。
「男性への不利益は、公平性の観点から断じてありません。合否の結果だけを見ると、そういった疑念をもつ人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません」と、「女性優遇」については繰り返し否定する。
名古屋市と大阪府のケースから、「女性優遇」疑惑の原因は、どうやら2次試験以降の面接試験にあるようだ。
面接はどうしても面接官の主観が入る。自治体に限らず、面接官は男性が多いので、「女性に甘い」との指摘がある。そのため「女性有利に働く」と推測してもおかしくない。
名古屋市は2次試験の面接官について、「試験の内容にかかわることなので詳しいことはお話しできませんが、いろいろな部署に手伝ってもらっています」とだけ話した。
安倍内閣は「女性の活躍推進」の一環として、国家公務員の2015年度の採用者に占める女性の割合を30%以上(13年度実績26.8%)に引き上げる目標を掲げている。地方自治体の職員採用でも、この目標は無視できないこともありそうだ。