衆院選をテーマとしたテレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」(2014年11月29日未明放送)で、出演予定だった評論家の荻上チキさんらパネリストが、局側の方針により急きょ出演とりやめになっていた。番組スタッフから出演を断わる電話が放送前日にあったと28日、荻上さんがツイッターで明かした。
当初は各党議員と、文化人のゲスト数人という構成での議論を予定していたが、議員だけの出演に変更され、荻上さんらは番組に出られなくなった。その理由を「ゲストの質問によっては『中立・公平性』を担保できなくなるかもしれない、というのものだと聞きました。『ゲストが僕だから』というのものではなくて、『文化人・知識人枠』を入れることそのものを取りやめたそうです」と書いている。
そのうえで、「議員の方はゲストの質問にも自由に答えられるので、応答の時間があれば問題ないのではなかとも思いますし、議員同士でないと『中立・公平性』の上で問題ありとなれば、討論番組の形式を縛ることになるとも思います」と疑問を投げかけた。
同番組は過去、選挙前でも文化人が政治家に質問する形式で放送していたので、「なぜ今回だけ」という声がネットで噴出している。衆院選をめぐっては、自民党がテレビ局に対して、ゲスト出演者の選定やテーマ選び、発言回数や時間などについて、公平性を求める文書を渡していた。