名入り「たすき」「のぼり」写真つきツイートが続々 違法行為を立候補予定者自らが拡散する異常

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   公示が直前に迫った衆院総選挙は、衆院選としてはインターネットを使った選挙運動が認められる初めての選挙だ。国選選挙としては13年7月の参院選に続いて2度目だが、早くもネット選挙への関心度は「低空飛行」気味だ。

   各党の公約や会見でネット選挙について触れることは皆無に近く、解散が急に決まったこともあってネット選挙への対応状況には大きな差はみられない。ネット選挙が誤解されているのか、立候補予定者が違法と疑われる行為を自らツイッターで拡散するというケースも相次いでいる。

75%以上が「ネット上の情報は投票の参考になった」

「ネット選挙で何ができるのか」に関する理解は進んでいない
「ネット選挙で何ができるのか」に関する理解は進んでいない

   公職選挙法が2013年4月に改正されたことで、公示後もインターネットを活用した選挙運動ができるようになった。

   具体的には、有権者や政党、候補者がフェイスブック、ツイッターをはじめとするソーシャルメディア、動画配信サイトなどを使って特定の候補者への投票呼びかけを行うことができる。これに加えて、フェイスブックやツイッターのメッセージ機能を使って個別に呼びかけることもできる。ただし、「SMTP方式」と呼ばれる通常の電子メールを使えるのは候補者や政党だけで、有権者にはメールは許されていない。さらに、未成年者は引き続き選挙運動ができないため、ツイッターなどで特定候補への投票呼びかけをすると違法になる。

   法律が施行されてから時間が経ったこともあって、ネット選挙の認知度はかなり高い。総務省が14年1月に行ったインターネットパネル調査によると、ネット選挙が解禁されたこと自体は83.5%が知っており、「インターネット上の情報は投票に関して参考になったか」という問いには15.8%が「参考になった」、60.7%が「多少は参考になった」と回答。全体の4分の3以上が、解禁にともなってネット上に流れた選挙関連情報を参考にしたことになる。

   だが、「ネット選挙で何ができるか」については、ほとんど理解が進んでいない。

「候補者以外の方が『フェイスブックやツイッターを利用して特定候補者への投票を呼びかけること』ができるか」

という問いに対して「できる」と正しく回答した人の割合は、わずか19.1%で、「『インターネットを利用して投票すること』ができるか」という問いに「できない」と正しく答えられた人は、51.9%だった。

姉妹サイト