どうしたホンダ! 度重なるリコール、新型車発売できず 販売目標も下方修正...

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   主力車種の「フィット」や「ヴェゼル」のハイブリッドカー(HV)などの度重なるリコール(回収・無償修理)で、ホンダの業績に急ブレーキがかかっている。

   相次ぐリコールは、「HONDA」ブランドのダメージにつながりかねない。そればかりか、リコールの影響で品質の総点検に時間と精力を割かれたことで、ホンダは2014年度に入ってニューモデルを1台も投入していない。

人気の「フィット」 5回のリコールで「看板」にキズ

「フィット」は発売後1年で5回もリコールした(画像はイメージ)
「フィット」は発売後1年で5回もリコールした(画像はイメージ)

   「いったいホンダはどうしたのか」――。最近のホンダのようすに、そう感じている人は少なくない。

   ホンダは2014年10月23日、看板の小型車「フィットHV」など約42万台のリコールを発表した。13年9月に発売したフィットHVのリコールの回数は、13年10月と12月、14年2月と7月も実施しており、発売から1年間でじつに5回を数える。

   また、13年12月発売の小型SUV(スポーツ用多目的車)「ヴェゼル」のHVでも、リコールは3回にのぼる。まさに異例の事態だ。

   ホンダは2015年3月期の連結純利益の見通しを、前期比2%減の5650億円と従来予想の6000億円(前期比5%増)から350億円引き下げた。売上高も8%増の12兆7500億円と、従来予想から500億円下方修正した。

   さらに、新車の販売台数の目標も見直し。初の100万台超えを掲げていた国内販売は103万台から93万台に、世界販売も当初の483万台から21万台少ない461万台(7%増)に引き下げた。

   岩村哲夫副社長は「いろいろな要因があると思うが、やはりリコールに伴う品質の総点検でニューモデルの投入が遅れたことが大きい」と説明。車種によっては発売時期が3~6か月ほど遅れているという。

   ニューモデルの投入で、消費増税による販売減をテコ入れするはずだったが、その目算が大きくはずれてきた。

   ホンダが11月27日に発表した10月の生産・販売実績によると、国内生産は前年比16.2%減で、3か月連続の減少。国内販売も、これまでは消費増税後に他社が苦戦するなか、健闘していたが、9.5%減と15か月ぶりに減少した。

   同社は「フィットの発売から1年が過ぎ、勢いがなくなってきたことが、販売が減った原因。それに伴い、生産も減りました」と説明するが、リコールの影響について、「ないとは言い切れません」とも話す。

   リコールは、少しの不具合でもわかった時点で速やかに回収・修理する制度。リコールそのものは悪いことではないが、不具合の個所によっては事故につながる可能性があり、「恥ずかしい」ことではある。

   フィットのリコールについて、ホンダは「新しい電子制御について十分な検証ができていなかった」という。ホンダといえば、高い技術力が「売りもの」だが、そのあたりの認識が薄れていたのかもしれない。

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