中国のサンゴ密漁で小笠原の海底が「白い砂漠」に 「涙が出た」「魚の棲息場所が・・・」地元の漁師ガックリ

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魚がいなくなって、深刻な漁業被害の予想

「中国の漁船は、多いときでは、最高200隻以上も押し寄せて来たと聞いています。昼は領海外に出ていますが、夜になると、領海内に入ってきます。夜は無灯火で操業していますので、レーダーで見なくてはならず、とても怖いんですよ。向こうは、50~100トンの鋼鉄製の大きな船で、こちらは10トン未満のFRP(繊維強化プラスチック)製の小さな船です。もしも、ぶつかったら、ひとたまりもありません」

   わざと追いかけてくるそぶりも見せるため、地元の漁師らは、怖くて操業ができなかったという。

「1週間前に海保が取り締まりに本腰を入れてから、中国の漁船は減ってきています。ここ2、3日は見ないほどです。今後については、何とも分からず、もう来なければいいのですが...」

   サンゴが荒らされれば、魚の棲息場所がなくなり、深刻な漁業被害が出ることが予想される。現在はエビ漁が中心だが、騒ぎが落ち着いて通常の漁を再開したときに、その程度が分かってくるのではないかという。

   前出の高橋研史村議は、次のように懸念を明かす。

「30年ほど前に、台湾の漁船が何百隻も押し寄せて来たときも、サンゴが大量に密漁されて、魚が急に釣れなくなりました。今になってやっと魚が獲れるようになったというのに、残ったサンゴもやられて、魚がいなくなるのを危惧しています。中国の漁船が最初20~30隻ほどだったときに政府が動いてくれれば、こんなことにはならなかったと、みんな怒っていますよ」
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