チョコレート、ドレッシング、食用油... 枚挙にいとまがない!
「お値段すえ置き」で内容量を減らす、実質値上げは枚挙にいとまがない。しかも最近は核家族化による「個食」の定着や高齢化で1人あたり消費量が減っていることで、鮮度が落ちないうちに使い切る「少量タイプ」の商品が売れていることもある。
だからといって、内容量が減った分がそのまま価格に反映されているわけではないし、かえって従来品よりも割高というケースもある。たとえば、キユーピーの「ノンオイルドレッシング」は容量を170ミリリットルから150ミリリットルに減量。実勢価格も186円から180円にしたものの、1ミリリットルあたりの単価は0.1円高くなったとされる。
なかには「お値段すえ置き」と言いながら、ちゃっかり内税表示だったものを外税表示にして、便乗値上げした商品やサービスもないわけではない。
インターネットでは「お値段すえ置き、実質値上げ?」と題して、「減量」以後とそれ以前の商品を比較する、まとめサイトがあって比較できる。
チョコレートは、原料のカカオ豆の価格上昇を背景に実質値上げ。パッと見たところ気がつかないが、明治の「ミルクチョコレート」は55グラムから50グラムに小さくなった。森永製菓も4~8%減らし、ロッテも10~26%「減量」した。また、ネスレ日本のチョコレート菓子「KitKat」は15枚入りが、1枚減って14枚入りとなっている。
乳製品は牛の飼料代や、円安で輸入原料チーズが高騰。雪印メグミルクの「家庭用スライスチーズ」は8枚入スライス(144g)が7枚入(126g)に減った。
調理用の食用油も、トウモロコシや菜種など原料の輸入価格の上昇で、1500ミリリットルで販売していた大ボトルを、価格すえ置きで1350ミリリットルに10%減量した。
マルハニチロは、冷凍食品「プリッと大きなえびチリ」のエビの数を5尾から4尾に減らした。カゴメの野菜ジュース「野菜生活100」は容量を900ミリリットルから720ミリリットルに変えている。
メーカーは「割高感」を抑えるのに、懸命なのだ。