月刊歴史専門雑誌の「歴史読本」(KADOKAWA 中経出版)が2015年1月24日発売号をもって季刊化する。J-CASTニュースの取材に対し、「歴史読本」編集長の石井久恵さんが明らかにした。
「歴史読本」は「日本で唯一の歴史総合雑誌」を標榜し、他のメディアや教科書で取り上げられないようなテーマから学会の最新動向まで幅広く歴史の今を伝えている。
季刊化は「一言で言うと『戦略の転換』」と話す石井編集長。読者のほとんどが定期購読者となり、興味のある内容は「本で買う」場合が多くなってきた流れをうけ、季刊となった後は「人気のある時代、テーマ」に絞っていくという。
一方、一時的な流行りや根強いファンがいるテーマも中、小クラスの特集として取り扱っていくという。「歴史読本」で扱えなかったテーマを取り上げる「別冊 歴史読本」の刊行も予定していると明かした。
そして、季刊化をあくまで「戦略的撤退と考えている」と強く語った。「紙の時代が終わりを迎えつつある中、このままのやり方を続けていても先細りする。これから試行錯誤していく」とし、リニューアルすれば隔月、月刊として復活する可能性も残されていると話した。
「KADOKAWAという大きな枠に入ったが、あまりお金にならないような『歴史読本』を残す決断をしてくれた上層部に感謝する」と語っている。
季刊となった「歴史読本」第1号は15年4月6日に発売される予定。