伊佐市「コメントできる立場ではありません」
ネット上では、鹿児島県伊佐市の試みが賛否両論になっている。
尾木直樹さんの意見に賛同し、「税金で運営されている公立高校でやるのはどうなんだ?」「難関大学なんかに進学したら二度と地元に帰ってこないよ」「市の人口増やす努力したほうがいいと思うんですが...」と反対論は多い。
一方、「『奨学金』として見たら、妥当だな、と思えますが・・・」「金が無くて首都圏の難関大諦めてる奴にとってはチャンスじゃないの?」と前向きにとらえる向きも多かった。中には、「どうせなら東大だけ1000万円にしたらどうだ? その方が宣伝効果もあるし本当に優秀な奴が来るかもしれない」といった意見も出ていた。
伊佐市の企画政策課では、奨励金について、「県立の普通科はここだけですし、街づくりにも大きな影響があり、地元の高校を失っていいのかということがありました」と取材に説明した。
14年春は、4年制大学に36人が進んだが、旧帝大クラスはなく、鹿児島大2人など国公立が4人いただけだった。しかし、かなり前であるものの、九大に数人の進学者がおり、03年春には東大に1人行っているという。11、12年には、それぞれ国公立に18人、13人が進学しており、高校と相談して初年度は約20人と見込んだ。ただ、そこには在校生が頑張ってくれるという希望的観測もあったことを認めている。
尾木さんの批判については、「専門家が言っておられることにコメントできる立場ではありません」とした。一方で、お金で子供を釣ろうと考えているわけではなく、あくまでも高校活性化のための緊急支援策だと理解を求めている。
大口高校の教頭は、取材に対し、「税金を使う是非はあるかもしれませんが、本校としてはありがたく思っています。在校生には刺激になっており、難関大学を受けてみたいという話も出ています。実績を積み上げて、地域の信頼を得るようにしたいです」と言っている。