スカートが苦しくなったら危険信号! ワンサイズアップで乳がんリスク3割増加

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乳がん予防には定期健診とアンチエイジング生活

   死亡率についてはどうか。2012年のデータを見ると、日本人女性の乳がん死亡率は10万人に対し19.4人。WHOが公表している同年の乳がん死亡率の推計によれば、日本人の死亡率は他国と比べて低いものの、欧米諸国は低下傾向にあるのに対し、日本はじりじりと増加している。

   その理由について山田教授は「乳がんは治癒率が高い病気ですが、それには早期発見が欠かせません。残念ながら日本は他国と比べて検診率が非常に低い。乳がんに対する知識も不足していると感じます」と指摘する。

「先述したデンスブレストのために、マンモグラフィで腫瘍と判別しづらく再検査となるケースもありますが、最近ではより精度の高い診断装置も開発されています。自治体で配布される無料クーポンなども活用して、ぜひ検診を受けていただきたい」

   乳がん予防の第一歩は、個人の意識を高めることだという。ほかに有効な対策を聞いた。

「食事や運動を含め、生活スタイルを見直すこと。とくに閉経後は肥満に注意しましょう。運動は乳がんの進行を遅らせるという報告もありますから、万が一乳がんにかかっても体を動かした方がいい。抗加齢医学ではがんを炎症の一部と捉え、食事制限や運動によってエネルギーバランスを負にすることで炎症がよくなる点に注目しています。アンチエイジング的な生活は、がん予防につながると考えています」

   乳がんの発症は40代から50代がピーク。スカートがちょっと苦しくなってきたかなと思ったら危険信号だ。新しいスカートを買うよりも、今のスカートが楽に履ける体型を維持したい。[アンチエイジング医師団 取材TEAM]


参考論文

Association of skirt size and postmenopausal breast cancer risk in older women

doi:10.1136/bmjopen-2014-005400


アンチエイジング医師団
「アンチエイジングに関する正確で、最新かつ有効な情報」を紹介・発信するためにアンチエイジング医学/医療の第一線に携わるドクターたちが結成。 放送・出版などの媒体や講演会・イベント等を通じて、世の中に安全で正しいアンチエイジング情報を伝え、真の健康長寿に向き合っていく。HPはhttp://www.doctors-anti-ageing.com

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