「このご時勢に」「発想がバブルすぎてめまいがする」
一見同じようなデザインだからこそ、質感やディテールが全体の雰囲気に大きく影響するという主張は誰しも頷くところだろう。スーツはサラリーマンの「戦闘服」。上質なものを着るだけで一定の自信にもつながる。
とはいえ、多くのサラリーマンのお財布事情は厳しい。新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査」によると、2014年度の平均お小遣い額は3万9572円だった。2年ぶりに上昇したものの、1979年の調査開始以降、4番目に低い金額だ。昼食代も541円とワンコイン+消費税8%の水準。アベノミクスによる効果が一般のサラリーマンにはほとんど見られない現状では、スーツの出費はなるべく抑えたいのが本音だろう。
実際、記事を読んだサラリーマンからは
「これが出来るなら、みんな不況不況なんて言ってない」
「このご時勢に1着4万もするスーツをポコポコ買うヤツが新人でいるかっての」
「みんな、そんな経済的余裕があるのか?発想がバブルすぎてめまいがする」
「課長だけどUNIQLOスーツもどき上下1万ちょっとですが何か」
といった戸惑いの声がインターネット上に数多くあがっている。
「いいものを着るのに越した事はないけど課長だからン万円~という発想がもうダメ」「いくら服装が良くても体型が悪かったらカッコ悪い。だからファッションの話でそもそも論として体型を整えることに言及していないと信憑性が失せる」といった指摘もある。
多くの批判に晒されることになったが、コラム中には「最前線で活躍されているビジネスマンなら、スーツに投資して損はありません」という記述があることから、あくまで「プレジデント」読者向けで、一般サラリーマンへのアドバイスではなかったのかもしれない。なお政近さんのプロフィールページによれば、政近さんのメーンの顧客は、政治家や会社社長、管理職、起業家など「富裕層」とのことだ。