モスバーガー飯田橋東店(東京都千代田区)の店頭に、中国人の女性店員を侮辱するような黒板が立てられていたと、ネット上で騒ぎになっている。運営元のモスフードサービスでは、取材に対し、「不適切」と認めて黒板を撤去したことを明らかにした。
「ちっとも爽やかじゃない朝のモスバーガーの挨拶文」「飯田橋のモスやばい」。
ツイッターでは2014年11月11日、写真付きでこんな投稿が相次いだ。
「『今晩は、森進一です』と言い続ければ治るとアドバイスしました」
写真を見ると、黒板の最初にこの日の日付入りで、次のようにチョークで書かれていた。
「遅刻を何度もする中国人の女の娘に『今度遅刻したらお前の背脂でラーメン作るぞ!!』遅刻しなくなりました」
ツイッターの情報によると、この店では、5日にも女性店員をからかうようなことをこう黒板に書いていた。
「中国人の女の子が風邪で声が出なくて困っていました。『今晩は、森進一です』と言い続ければ治るとアドバイスしました」
こうした文言について、ツイッター上では、「見て不快な内容」「ヘイトでしょこれ」といった批判が相次いだ。その後、11日の昼過ぎに黒板が店頭から撤去されたとの投稿が寄せられた。
モスフードサービスに取材すると、広報担当者は、飯田橋東店で11日に指摘された黒板の文言はあったのは事実だと認めた。「たいへん不適切な内容」だとして、12日午後にもホームページ上で謝罪文を載せることを明らかにした。5日の文言については、まだ確認が取れていないという。
遅刻しなくなった事実を書きたかっただけ?
黒板にあった中国人の女性店員がいるかについても、「現在確認中」だとしている。文言は、アルバイトの店員が考えたといい、「店長がチェックしていませんでした。管理不行き届きであり、改めてスタッフらの教育を行う所存です」と説明した。
アルバイトの店員は、なぜこのような文言を考えて掲示したのか。
その点については、問い合わせに対し、お客様相談室を通じて、「取り急ぎ確認いたしましたところ、『遅刻しなくなった』という事実を書きたかっただけであり、他意はないようでございました」と回答していた。しかし、モスフードサービスの広報担当者は、取材に対し、「確かなことをまだ言えませんので、ホームページ上でご説明する予定です」と述べるに留まった。
関係者らに処分などについては、「社内で検討中です」と言っている。
なお、モスバーガーは、2010年に中国に進出し、現在は22店舗を展開している。