罵声を浴びせたリンゴが腐った? トマトが「クラシック音楽」でおいしく! 本当なのか

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「音響栽培」「音響熟成」取り入れている生産者はいる

   とはいえ、たしかに非科学的とも思えるが、たとえば「トマトにクラシック音楽を聴かせると甘くなる」「和牛に演歌を聴かせて育てると肉がおいしくなる」などといった話を、聞いたことがある人は少なからずいるはず。

   前出の農業・食品産業技術研究機構も、「研究していないのであって、その(おいしくなる)効果を否定するものでは、まったくありません」という。

   寄せられたコメントにもあったが、最近は野菜や果物、牛を育てたり、日本酒や焼酎をつくったりするのに、「音響栽培」「音響熟成」なる製法があって、導入する生産者もいる。しかも、その製法を取り入れる生産者は増えているようだから、そう簡単には「あり得ない」とはいえないかもしれない。

   たとえば、富山県高岡市の森田農園では、モーツァルトのトルコ行進曲を流してトマトを栽培。「モーツァルトトマト」として売り出している。

   「音響栽培」は、音による「振動」が農作物を刺激して気孔の開閉を促し、光合成の活動を活発にすることで果実の風味や甘みが増すとされる。

   また、黒糖焼酎「れんと」をつくる鹿児島県奄美大島の開運酒造は、タンクの中の「れんと」に約3か月間クラシック音楽を聴かせて熟成していく「音響熟成」製法を取り入れている。

   「音響熟成」について、同社はホームページで「音楽は振動トランスデューサ(電気‐機械振動変換器)によって音楽周波数の変化が振動に変換され、タンク全体がバイブレーターとなって熟成中の『れんと』に伝わることで熟成を促す」と説明している。

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