「全く原因が分からない状況です」
南日本新聞では原因として、「小規模でも震央近くであれば、揺れを感じることがある」といった地元気象台のコメントを引用し、地震説を唱えている。ただし、こうしたことが起こると決まって取り沙汰にされるのが戦闘機の超音速飛行によって引き起こされる衝撃波、ソニックブームだ。ソニックブームは爆発音のような大音響により空気を揺らし、地上の建物に影響を与える。実は佐渡での一件でも「超低空を不明の戦闘機が飛行していたとの目撃情報がある」などといったものや、石川県の小松基地で日米共同訓練があり戦闘機を飛ばしていたようだ、といった不確かな報告がネット上に出ることになった。
先の山形新聞でも、
「音が聞こえてすぐに外に出て空を見たら雲間に灰色のような飛行機が一瞬見えた」
という目撃証言を掲載している。ただし国土交通省と自衛隊は目撃時刻に周辺を飛ぶ民間機も、自衛隊機もなかったとコメントもしている。
佐渡市の防災危機管理室に戦闘機との関係を質問してみたところ、
「ネット上であれこれ原因の詮索が行われていることは知っておりますが、自衛隊は音が出ない航空をしていると説明していますし、全く原因が分からない状況です」
と繰り返すばかりだった。