ウイスキーブーム到来!? 「山崎」が世界最高のウイスキーに選出

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   ウイスキーのガイドブックとして知られる英国の「Whisky Bible 2015」が、日本のウイスキー「山崎シングルモルト・シェリーカスク2013(The Yamazaki Single Malt Sherry Cask 2013)」(サントリー酒類)を、世界最高のウイスキーに選出した。

   ウイスキーは、現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」の高視聴率にも押されて売れ行きを伸ばしていて、サントリー酒類やアサヒビール傘下のニッカウヰスキーは「ブームの再来」に期待を寄せている。

国産ウイスキー、国際的な評価高まる

サントリー「山崎」が世界最高のウイスキーに選出!(画像は、サントリー「山崎」のホームページ)
サントリー「山崎」が世界最高のウイスキーに選出!(画像は、サントリー「山崎」のホームページ)

   NHKの朝ドラ「マッサン」は、「日本のウイスキーの父」といわれ、日本で「本物」のウイスキーづくりに情熱を注いだ竹鶴政孝氏と妻リタの生涯を描いた。その竹鶴氏は、サントリーの山崎蒸溜所(大阪府)の初代所長として国産初のウイスキーをつくり、またニッカウヰスキーの創業者でもある。

   国産ウイスキーが誕生して約90年。両社は国産ウイスキーの代表であり、いまやその味は本場スコットランドをはじめ、世界のウイスキー好きを唸らせているようだ。

   2014年11月3日発売の英国の「ワールド・ウイスキー・バイブル2015(Whisky Bible)」で、著者のジム・マーリー氏は、サントリーのシングルモルト・ウイスキー「山崎シェリーカスク2013」に歴代最高点と並ぶ、100点中97.5点を与えた。「ウイスキー・バイブル」が発刊された2003年以来、日本のウイスキーが最優秀となったのは初めて。

   地元紙によると、ジム・マーリー氏は「絶妙な大胆さを備えた香り」と称賛しているという。

   2位~4位はそれぞれ、「ウィリアム・ラルー・ウェラー」「サゼラック・ライ18年」「フォアローゼス」と米国原産のバーボンが占めた。その一方で、本場スコットランド産は初めて、上位ランキング(5位以内)から漏れた。

   サントリーによると、2014年1~10月期のウイスキーの売上高は、前年同期比5%増と、好調に推移している。なかでも、「山崎」や「響」「白州」といったプレミアムウイスキーの売上高は、2割強も伸びた。

   同社は2014年の「インターナショナル スピリッツ チャレンジ」でも、「響21年」や「山崎18年」「白州25年」「ジムビームシグニチャークラフト12年」などの18品が金賞を受賞している。「国際的に評価が高まっていることが売れ行きにつながっています。最近は、『いいお酒を、おいしく飲みたい』というニーズの高まりもあるようです」と、話している。

ニッカ「竹鶴」ブランド、1~9月期は42%増

   一方、ニッカウヰスキーの親会社のアサヒビールも、「好機到来」を実感している。2014年1~9月期の国産ウイスキーの売り上げは、前年同期に比べて9%増えた。朝ドラの「マッサン」の放映がはじまった9月単月だと22%増だった。とりわけ「竹鶴」ブランドは1~9月期に42%増、9月単月では62%増と絶好調。同社の柏工場(千葉県)は休日返上のフル稼働状態という。

   2014年は、ニッカウヰスキーにとって創業80周年、竹鶴政孝氏の生誕120周年の節目にあたる。そのため、「年初から販売を強化してきました」というが、高視聴率を叩き出している朝ドラは「追い風」になる。

   かつてのウイスキーブームは1983年のこと。サントリーではこの年、課税数量ベースで35万9000キロリットル(1箱8.4リットル換算で4273万箱)、ニッカウヰスキーでも5万8650キロリットル(698万箱)を売り上げた。

   これをピークに、ウイスキーの売り上げは下降線をたどったが、2008年の「ハイボール人気」で再び火がつき、それ以降は右肩上がりで伸びている。じつに約30年ぶりの活況なのだ。

   サントリーは、「(ウイスキーブームは)キテると思いますよ」と手応えを感じている。

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