ニッカ「竹鶴」ブランド、1~9月期は42%増
一方、ニッカウヰスキーの親会社のアサヒビールも、「好機到来」を実感している。2014年1~9月期の国産ウイスキーの売り上げは、前年同期に比べて9%増えた。朝ドラの「マッサン」の放映がはじまった9月単月だと22%増だった。とりわけ「竹鶴」ブランドは1~9月期に42%増、9月単月では62%増と絶好調。同社の柏工場(千葉県)は休日返上のフル稼働状態という。
2014年は、ニッカウヰスキーにとって創業80周年、竹鶴政孝氏の生誕120周年の節目にあたる。そのため、「年初から販売を強化してきました」というが、高視聴率を叩き出している朝ドラは「追い風」になる。
かつてのウイスキーブームは1983年のこと。サントリーではこの年、課税数量ベースで35万9000キロリットル(1箱8.4リットル換算で4273万箱)、ニッカウヰスキーでも5万8650キロリットル(698万箱)を売り上げた。
これをピークに、ウイスキーの売り上げは下降線をたどったが、2008年の「ハイボール人気」で再び火がつき、それ以降は右肩上がりで伸びている。じつに約30年ぶりの活況なのだ。
サントリーは、「(ウイスキーブームは)キテると思いますよ」と手応えを感じている。