絶好調トヨタの死角は「安全技術」? 「HV傾斜」が落とし穴になる可能性

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安全性能、売れ筋の「アクア」や「プリウス」は置き去り?

   消費者がクルマ選びの新たな基準として注目している衝突安全性能や予防安全性能の技術だが、これを高級車以外に導入する取り組みで、トヨタ自動車は他の自動車メーカーに見劣るとの声がある。

   安全性能技術は、多くがオプションでの搭載だったり、高級車に偏って搭載されていたりするが、少しずつ大衆車にも搭載されるようになっていて、それに伴い消費者の関心も高まっている。

   ところが、トヨタではクラウンやレクサスに搭載されている安全性能技術が、売れ筋のハイブリッドカー(HV)「アクア」や「プリウス」には搭載されていない(プリウスは、ハイグレードタイプには搭載している)。

   たとえば「アクア」は、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が進める衝突安全性能アセスメントと予防安全性能アセスメントにおいて、2012年度の衝突安全性能で「4つ星」の評価を得ているが、2014年度前期(4~9月)の予防安全性能の試験は自動ブレーキ機能を搭載していないため、エントリーしなかった。

   ちなみに、今回が初めての評価となった予防安全性能アセスメントの試験で、「満点」だったのはSUBARU「レヴォーグ」と日産自動車の「スカイライン」、トヨタの「レクサスLS」の3車種だけだった。

   燃費性能の向上とともに、トヨタはHVの性能に磨きをかけてきた。ただ、その分安全性能、とりわけ大衆車への取り組みでは、他社の後塵を拝すことになってしまったのかもしれない。

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