人気テクノユニット「電気グルーヴ」が2014年11月3日放送の「MUSIC JAPAN」(NHK総合)に出演し、とあるシングルの売り上げ不振によって当時の所属事務所がなくなったと話す一幕があった。
2人なりの自虐ネタだったようだが、一部ネットニュースが真面目に報じたため、石野卓球さんはツイッターで「ウソなのに」とネタばらしすることとなった。
卓球「本当に事務所なくなった」瀧「事務所をつぶす1曲」
「電気グルーヴ」は1989年に石野卓球さん(46)とピエール瀧さん(47)が中心となり結成、91年のアルバム「FLASH PAPA」でメジャーデビューを果たした。97年のシングル「Shangri-La」やアルバム「A」は国内約50万枚の売り上げを記録。独自のサウンドと世界観でファンを獲得し、日本のテクノシーンをリードしてきた。
3日の「MUSIC JAPAN」では「電グル25周年いろいろあったねスペシャル!」と題し、今年で結成25周年を迎えた2人とともに、質問を通じて過去のエピソードを振り返る企画が行われた。
問題の事務所話が出たのは「これまで出した曲の中でお気に入りベスト1」という質問の時だった。ここで卓球さんは、99年に出した10枚目のシングル「FLASHBACK DISCO」を挙げた。
元メンバー「まりん」こと砂原良徳さんが脱退して現在の2人で活動することになってから初めて出したシングルCDだ。しかし事務所側の反応はいいものではなかったらしく、当時所属していた事務所の社長から「オイ、この事務所終わるぞ!」「こんなもんが売れるかっ!」などと猛反対されたそうだ。
それを聞いたユースケさんは「でも出したら、これがもうすさまじいスマッシュヒットをね...」と持ち上げたが、卓球さんは「いやいやいや、『Shanguri-La』の後でズドーンと売り上げが落ちて」と話し、「本当に事務所がなくなった」と発言。すると瀧さんも「事務所をつぶす1曲ですよ、本当に」とかぶせ、会場からは笑い声があがった。
「Shanguri-La」(8枚目シングル)はオリコンランキング10位となった大ヒット曲で、オリコンがまとめている電気グルーヴ全シングルの売上ランクでも堂々の1位を誇っている。とはいえ、「FLASHBACK DISCO」もオリコンランク35位、売上ランク9位と悪いわけではない。むしろ、その前に出した「ポケット カウボーイ」のほうが売り上げは下回っている。
思うように振るわなかったということは事実であっても、この1曲が原因で「事務所がなくなった」というのは、大げさだろう。