「大統領はお出ししたものは全部召し上がっていただいた」
オバマ大統領の来店については、主に禎一さんが説明。オバマ大統領の来日1週間前に首相官邸から打診があったが、すでに予約が入っていることを理由に一度は断った。だが、官邸や外務省が「(20時の)閉店後でも構わないから」などと粘ったため、閉店後の貸切営業を引き受けたという。
禎一さんは、オバマ氏が食事する様子を、こう説明した。「次郎」では、通常は20貫3万円の「おまかせコース」が提供されることになっている。
「最初から(日米の)難しい事務的な話に入られたので、私どもは最初どうしていいか分からなかったが、『普通に出してください』と言われたので、父がいつもの普通のスタイル『おまかせコース』をお出しした。順番で食べていただいて、中トロを大統領が召し上がったときに、とても気に入っていただいたようで、ウインクしていただいた」。一通りお出しして、大統領はお出ししたものは全部召し上がっていただいた。『日米交渉』の話が長引いたので、味わって食べていただいたかはちょっと分からないが、『今で食べたすしの中では最高だ』とはおっしゃっていただいた。大統領は左利きで、お箸をとてもお上手に使い、きれいに召し上がった」
ここで、二郎さんも
「週刊誌に『2個しか食べなかった』って書いてあったていう...」
と発言。報道内容に反論したい様子で、禎一さんが
「私ども官邸とホワイトハウスの方から『何もコメントしてはならん』と伝えられていたので、今まで話せなかったが、お出ししたものはみんな召し上がっていただいた」
などと説明した。禎一さんの説明によると、オバマ大統領には18貫が提供され、「完食」したという。