猿払村「記事は違う部分があると思います」
記事では、その抗議について、「村の住民たちは国賊だ」「特産のホタテガイの不買運動をするぞ」といったものだったと指摘している。
ニューヨーク・タイムズ紙の報道について、猿払村の総務課では、「ニュアンスについては、違う部分があると思います」と戸惑いがちに取材に答えた。「抗議の電話やメールが多数あったのは事実ですが、圧力があったので除幕式の中止を申し入れたわけではありません。あくまでも、手続き上の不備があったということです」と説明した。
一方、追悼碑建立などを進めてきた「強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」の共同代表は、取材に対し、村が話し合いの中でネット右翼の圧力に何か言及したかについてはコメントしなかった。しかし、村が手続き上の不備だけを挙げたことについては、「それが役場の見解でしょう」と含みを持たせた。
別の場所に建てるかなど、今後については、「まだ何も決めていません」と取材に答えた。ただ、「抗議などは気にしないで追悼碑を建てるべきだ、という立場に立っています。近く何らかの主体的なアクションをする可能性はあります」と言っている。
記事を書いたのは、ニューヨーク・タイムズ紙の東京支局長だった。そこで、支局に話を聞こうとすると、支局長は取材で外出しているとのことだった。