「同窓会は元気の源になりうる場」
田原さんは、私生活では2度の結婚と死別を経験している。2人目の妻である節子さんは長年のダブル不倫の末に結ばれた女性だ。最初の妻、末子さんと結婚7年目だった33歳の時に不倫関係が始まったといい、本書では2人の妻に対する思いや当時の心境などを包み隠さず明かしている。
節子さんが他界したのは、田原さんが70歳の時。現在の彼女とは死別から3年後に交際を始めたということになる。14年8月に出演したNHKの番組では「恋愛したい」と口にしていた田原さんだったが、実はこの時、すでに恋愛真っ最中だったようだ。
孤独な高齢者が増えている昨今では、「同窓会」が重要な男女の出会いの場となっているという話は以前から聞くところだ。インターネット上の掲示板でも、同窓会に参加したお年寄りたちの「純」な恋愛相談が散見されるだけに、田原さんの成功談はさぞかし同世代を勇気づけることだろう。
田原さんも「同窓会というのは元気の源になりうる場の一つだと思う」と指摘。老いらくの恋は若さを保つことにつながるとして、「パートナーがいるのに『不倫をしろ』とは言わない。私のようにパートナーを失った人にぜひ勧めてみたいのだ」とお年寄りの恋愛にエールを送っている。