有原は日本ハム、安楽は楽天へ。2014年10月23日のプロ野球ドラフト会議は、注目選手をパ球団が獲得することになった。
セは完敗の格好だ。
大リーグも目を付けた逸材、有原は日ハムへ
今年のドラフトで「即戦力」と最も高い評価を受けていたのは早大の有原航平投手。東京六大学リーグ戦で今季5勝を含む18勝を挙げ、156キロの速球を投げる。
1位指名したのは阪神、広島、DeNA、日本ハムの4球団。抽選の結果、日本ハムが引き当てた。有原の出身高(広陵)が地元ということから事前に1位指名を宣言していた広島をはじめとするセ3球団がパ1球団の日本ハムに敗れた。
「甲子園で投げているときから欲しかった」。
日本ハムの栗山監督は、してやったりの表情だった。大リーグのスカウトからも目を付けられていた逸材だけに声も弾んだ。有原も応じた。
「(日本ハムは)常に優勝争いをしているという印象です。それにファンも熱い、と感じています」。
早くも北海道のファンにエールを送っている。
高校生の注目ナンバーワンは愛媛・済美の安楽智大投手。2年生のとき、甲子園で150キロ台の速球を投げ、早くからプロにマークされていた。
1位指名したのはヤクルト、楽天。抽選で楽天が勝つ。
「田中(将大)さんがいたし、今は松井(裕樹)さんがいる素晴らしいチーム。いろいろと学びたい」。
そう語る安楽は亡くなったばかりの恩師に「1位指名」を誓っていただけに感無量の表情だった。野球ファンの好むそんな話題をもパの楽天は手に入れた。
「将来のウチの柱になれる素材」。
大久保新監督も興奮気味だった。安楽は松井と高校全日本で一緒だった。エース則本とともにトリオを形成できる可能性がある。