ホームレス支援のため、7年前から毎週炊き出しに参加
現場となった三角公園はあいりん地区と呼ばれる、日雇い労働者やホームレスの多い地域に位置する。お祭りが行われたり、行政への要求を訴えたりする場ともなる、同地区の象徴的な空間だ。
NPO団体などは彼らを支援するために炊き出しなどを行っていて、70歳の男もこうした団体に所属し、7年ほど前から週に2度、炊き出しに参加していたという。
不法投棄したVHSは男のコレクションなどではなく、入院して寝たきりの知人の倉庫を整理した際に見つけたものだった。「不要なものなら知人に代わって捨ててあげよう」として、今回の不法投棄に至ったという。
いわば知人への「善意」「好意」にもとづいて行った行為だったが、そのやり方はあまりにも乱暴だった。廃棄物処理法により、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、その両方に処せられる可能性がある。
西成署は2人に逃亡の恐れはないとして、釈放。検察が捜査を進めている。大量に投棄されたVHSは同署が証拠品として押収している。