財務省が2014年10月22日に発表した2014年度上期(4~9月期)の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5兆4271億円の赤字となった。貿易赤字は前年同期に比べ8.6%増加し、上期としては1979年度の統計開始以来、過去最大となった。
円安で輸入物価が上昇したことに加えて、火力発電用の液化天然ガス(LNG)を中心に輸入が膨らんだことが主因だが、対米輸出が6期ぶりに減少するなど輸出の不振も響いた。輸出不振の背景には、海外経済の回復が遅れていることや海外生産の拡大もある。
地域別の貿易収支は、対米国が2兆8326億円の黒字、対中国は2兆4359億円の赤字だった。