絶好調、本田圭佑に死角あるのか 監督交代とスーパースター獲得が怖い

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戦術のフィット、チームメートからの信頼も加わる

   新監督フィリッポ・インザーギの戦術と合致したことも大きい。昨シーズンは監督が途中交代するなどして戦術や選手の役割分担がはっきりせず、混乱するチームに本田も巻き込まれてしまった形だ。

   昨シーズンは4‐2‐3‐1、今シーズンは4‐3‐3とフォーメーションこそ違うものの、どちらも同じ右サイドを任されている。どのような違いがあるのだろうか。石井氏は

「昨シーズンは同じ右サイドでも、『外に張ってろ』と指示を与えられて孤立してしまい、スピードがないだけに難しさがありました。しかし、今シーズンは中に入ってくるなど自由が与えられ、自分のプレーができています」

という。

   また、チームメートからの信頼も厚いようだ。キエーボ戦では味方とフリーキックのキッカーを争う場面があった。ボールを奪い合うなど、映像ではかなりやり合っているようにも見えたが、石井氏は「『これぐらいなら大丈夫』という判断があったのでしょう」という。多少のエゴイズムを見せられるだけの信頼を得ているというのだ。実際、シュートが決まると、駆け寄ってきた大勢のチームメートと抱擁を交わしている。

   コンディションの安定、戦術のフィット、チームメートからの信頼。すべてがかみ合っている印象だ。あえて「つまずく可能性」について聞いてみると、「チームが勝てなくなって監督が代わってしまう場合でしょうか。ミランはビッグクラブなので、新たにスーパースターを獲得した場合も本田に影響があるかもしれません」(石井氏)。チームは現在、4勝2分1敗の4位につけて、上位をキープ。ガッリアーニ副会長も「昨シーズン送られてきたのは本田の弟だった。だから抗議して本物の本田を送ってもらったんだ」と冗談を飛ばすほどに評価している。どうやら杞憂に終わりそうだ。

   日本代表でもアギーレ監督は4‐3‐3の右FWとして起用し、「チームは未完成ながら、本田を主力と考えているでしょう」と石井氏が言うように、今シーズンはクラブ、代表の両方でさらなる活躍が期待できそうだ。

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