松島みどり法相が選挙区内で有権者にうちわを配布し、公職選挙法違反の疑いが持たれている問題で、ヤフオクにそのうちわが大量に出品されている。
無料で配られたうちわに対して数十件もの入札があり、中にはかなりの高額で落札されたものある。
「2006年・夏」のうちわも販売
ヤフオクに出品されているのは、トレードマークの赤い服を着た松島大臣のイラスト入りで、「働きます日本のため下町のため」などと書かれたものだ。民主党の蓮舫氏が参院予算員会で質問時に手にしていたうちわと同一タイプで、裏側には国会で成立した法律がびっしりと書き並べてある。
民主党の柚木道義衆院議員らが国会内の記者会見で明らかにした内容によると、2012~14年に計2万1980本のうちわを業者に発注していた。12年は1480本、13年は5500本、14年は1万5000本を製作した。そのうち経済産業副大臣という肩書の部分をシールなどで法務大臣と直したものは5300本あったという。
このうち地元選挙区の夏祭りなどのイベントで配布されたものが、ヤフオクに出品されているようだ。サイト内を検索すると「今話題の 松島みどり うちわ」「松島みどり うちわ 美品」といった商品名で出てくる。汚れやスレがあっても入札者がいて、ほとんどに1000円以上の値段がついていた。最も高く落札されたのは1万6500円で、うちわ問題が発覚してすぐに出品されていた。
うちわの出品が増えるにつれて販売競争は激化し、「法務大臣バージョン」「経済産業副大臣バージョン」の2タイプをセット売りしたり、カレンダーと名刺をセットにしたりと「お得感」を出すユーザーも現れた。
さらに「2006年・夏」と書かれた松島法相の写真の付いたうちわも発掘され、「松島みどりの2006年のうちわは数少ないと思いますので、この機会に是非ご検討ください」と売り文句が書かれている。