カジュアル衣料店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは2014年10月9日、2015年8月期の連結売上高(国際会計基準)が、前期比15.7%増の1兆6000億円になるとの業績予想を発表した。
同社は2017年に売上高2.5兆円、2020年に5兆円という野心的な目標を掲げている。グローバル展開を加速し、目標を射程に入れたい考えだ。
総店舗数は初めて3000店を突破する計画
2015年8月期の営業利益は前期比38%増の1800億円、純利益は同34.1%増の1000億円と増益を見込む。そのために特に重視するのは海外展開で、国内ユニクロ店舗は8店舗減の844店舗にとどまる一方、海外ユニクロは185店舗増の818店舗と国内に迫る。この結果、低価格ブランド「ジーユー」や、女性向けブランド「セオリー」なども含めると、総店舗数は3015店舗と、初めて3000店を突破する計画だ。
海外ユニクロは、中国・台湾・香港約100店舗▽韓国約30店舗▽東南アジア・オセアニア約45店舗▽米国約20店舗▽欧州約5店舗の新規出店を計画。赤字続きの米国も、早期の黒字化を目指す。
人口が減少する中、国内市場で大きく伸びないことは、誰の目にも明らか。売上高の中長期目標を達成するには、海外での成長が不可欠だ。高品質の商品を、手ごろな価格で提供するというのがユニクロの信条。流行に左右されにくいベーシックなデザインが多いため、店舗数が増える分だけ収益に貢献するとみている。