コーヒーが顔のシミを予防する? 皮膚の老化予防に役立つ理由

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クロロゲン酸がシミをブロック

   コーヒーに含まれるポリフェノールの中で代表的なのが、「クロロゲン酸」という成分だ。コーヒー豆中に約5~10%含まれ、コーヒーの褐色や苦味、香りのもとになっている。コーヒー以外にも、ゴボウやキャベツ、りんごなどにも含まれている。

   アンチエイジング医師団のメンバーで、紫外線による皮膚の老化(光老化)を研究する神戸大学の市橋正光名誉教授は、「紫外線を浴びると、表皮角化細胞が色素細胞にメラニンを作れと命令を出します。日焼けで黒くなるのはこのためです。日焼けで黒くなっても、健康な皮膚では表皮角化細胞からの命令がなくなり、新陳代謝によって、表皮角化細胞がはがれ落ち、元に戻ります。しかし、紫外線を長年浴びた表皮角化細胞は、細胞の遺伝子に間違いが起き、『メラニンを作れ』と命令し続けるため、一部の皮膚でメラニンが過剰に作られ、シミになります。コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、色素細胞に『メラニンを作れ』と命令するルートと、色素細胞から表皮角化細胞にメラニンが受け渡されるルートの2つをブロックすることで、シミを抑えている可能性が高いのです」と説明する。

   ポリフェノールの摂取量は、1日約1000mg~1500mgが効果的だ。コーヒーだけで摂ろうとすると、3~5杯に当たる。おいしくてシミ予防にもなるなら、毎日たくさん飲みたくなるが、コーヒーにはカフェインも含まれている。

「胃が荒れたり自律神経が乱れたりする場合もあり、飲み過ぎには注意が必要です。妊婦にはカフェイン抜きのコーヒーがおすすめです」(市橋教授)[アンチエイジング医師団取材TEAM]

参考論文

Skin photoprotection and consumption of coffee and polyphenols in healthy middle-aged Japanese females

DOI:10.1111/ijd.12399


アンチエイジング医師団
「アンチエイジングに関する正確で、最新かつ有効な情報」を紹介・発信するためにアンチエイジング医学/医療の第一線に携わるドクターたちが結成。 放送・出版などの媒体や講演会・イベント等を通じて、世の中に安全で正しいアンチエイジング情報を伝え、真の健康長寿に向き合っていく。HPはhttp://www.doctors-anti-ageing.com

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