「日本が不必要な言及をすることは適切ではない」 産経問題での韓国側発言は「黙れ」と言っているに等しい

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   ソウル中央地検が産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(48)を情報通信法で定められた名誉棄損罪で在宅起訴した問題で、日韓の応酬が激化しつつある。

   日本側が起訴を非難したのに対して、韓国側は「日本政府関係者が不必要な言及をすることは適切ではない」と反発。韓国側が日本側に「黙れ」と言ったのに等しく、韓国側がこういった表現で日本側をけん制するのは異例だ。

   この直後に加藤氏の出国禁止措置の3か月延長の方針が報道され、当初は「懸念を伝える」だけだった日本側も「適切な対応を強く求める」と態度を硬化させている。

菅官房長官「内政干渉になる部分については、やはり控えるべきは控えるのが常識」

菅官房長官は出国禁止措置延長を「人道上大きな問題がある」と強く非難した(2014年10月3日撮影)
菅官房長官は出国禁止措置延長を「人道上大きな問題がある」と強く非難した(2014年10月3日撮影)

   加藤氏が起訴された翌日にあたる2014年9月9日朝、菅義偉官房長官は加藤氏の起訴を強く非難した。

「特に民主国家においては最大限尊重されるべき報道の自由との関係では、法執行は抑制的でなければならないと考える。そのことは国際社会の常識であり、そうした国際社会の常識とは、大きくかけ離れている」

   ただ、この時点では日本側の対応は比較的抑制的だった。同日午後の会見で菅氏が説明したところによると、韓国の次席公使を外務省に呼び、「報道の自由、日韓関係の観点からきわめて遺憾であり、事態を深く憂慮している。その旨を厳重に申し入れた」という。加藤氏への検察による任意聴取が行われていた時点では「懸念を伝え、慎重な対応を求めてきた」ので、起訴後に多少表現は強くなっている。それでも日本政府として、韓国側に具体的な対応を求めていたわけではない。

   この会見では、記者から

「(懸念を伝えた際に)抗議や起訴の取り下げを求めたということはないのか」

といった質問も出たが、菅氏は

「内政干渉になる部分については、やはり控えるべきは控えるのが常識」

と述べ、抗議などは行わなかったことを明らかにしている。

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