韓国・造船業、日本の巻き返しと中国の急成長で劣勢に
現代重工業やサムスン重工業などがリストラに追われる背景の一つには、かつて世界一とされた造船業の不振があるようだ。
韓国の聯合ニュース(10月10日付)によると、9月の国別の船舶受注量で韓国は3位に転落した。受注量トップは中国の92万2800CGT(標準貨物船換算トン数)で、市場シェアは45.3%を占めた。次いで日本の55万1850CGTで、シェアは27.1%。韓国は42万1528CGTで、シェアは20.7%だった(海運・造船市況分析の英クラークソン調べ)。
韓国が月間ベースで日本に抜かれたのは4月と6月に続き、2014年に入って3回目。円安で価格が15%ほど安くなり、日本の造船業の価格競争力が高まった。
2013年までの日本の受注規模は韓国(299億8400万ドル、3兆2300億円)の6分の1の水準にあたる52億300万ドルだった。日本の巻き返しと中国の造船業の急成長で、韓国が劣勢に立たされている。
ハンファ資産運用の姜信祐代表は中央日報(2014年10月14日付)で、「造船業種は長期的に生き残れるか考えてみなければならない。供給過剰に技術面でも中国と大差ない。韓国が日本の造船業を押し出したように、いまは中国が韓国を追撃している」と、指摘した。