「中華スマホ」がサムスン追い詰める 中国でシェアトップ、おひざ元韓国でも攻勢

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   中国メーカーのスマートフォン(スマホ)の勢いが止まらない。地元中国の市場では、「王者」だった韓国サムスン電子のシェアを次々に奪い、首位の座から引きずり下ろした。

   そして今度は、サムスンのおひざ元である韓国市場に攻勢をかける。価格面で優位に立つだけでなく、品質に対する評価も悪くないようだ。

韓国参入はZTEが口火、ファーウェイと小米が続く

中国市場で小米がトップに立った
中国市場で小米がトップに立った

   韓国の英文経済誌「ビジネスコリア」電子版が2014年8月6日、興味深い記事を配信した。近年存在感が増す中国メーカーのスマホを、韓国の消費者が購入する傾向が強まっているという。サムスンやLGといった韓国メーカーの半額という価格競争力が強みだ。

   最初に韓国に進出したのは中興通訊(ZTE)。2013年に「激安スマホ」を発売したところ、売り切れた。次に投入したモデルも好調で、それを見た華為技術(ファーウェイ)や小米科技(シャオミ)といった競合他社が「商機あり」と乗り出してきたという。

   世界市場全体で見れば、サムスンは米アップルと並ぶ「2強」だ。米調査会社IDCによると、2013年の世界出荷台数シェアはサムスンが31.3%でトップを維持する。一方で3位にファーウェイ、5位にレノボと中国メーカーが入った。しかもシェアを大きく伸ばしてのランクインだ。巨大市場・中国での勢いがこれを裏付ける。英調査会社カナリスが2014年8月4日に発表した4~6月期のメーカー別出荷台数は、小米がサムスンを抜いて初めてトップに立った。サムスンは前年比15%減で2位、しかも3位のレノボとの差はわずかだ。後続の追い上げも激しく、このままでは中国トップ5からはじき出される恐れもある。

   そして今度は韓国市場が標的にされた。市場規模では中国に比べてずっと小さいが、サムスンにとっては地元を攻められるのは面白くなかろう。

   「ビジネスコリア」は韓国の消費者が、いわゆる「中華スマホ」を安物とは見ておらず、2~3万円の価格帯の製品としての品質は十分保っていると考えているとした。サムスンやLGがもし不始末でも起こせば、小米やファーウェイ、ZTEにシェアを奪われる可能性はあるとの専門家の見方を載せている。9月30日には、ファーウェイが韓国向け端末の発売を明らかにした。性能は高級スマホに引けをとらず、価格ではサムスンの最新端末よりずっと安価だという。

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