噴火した御嶽山(長野・岐阜県境)の救助が難航している。2014年10月9日現在、山頂付近には少なくとも8人の不明者がいるとみられる。
水分を含んだ火山灰は粘土状になり、捜索隊員の足にまとわりつく。腰や首まで埋まり、沼のようになっている場所もあるという。高所での作業が続き、高山病や低体温症になる隊員も出始めた。
少なくとも8人の不明者がいるが...
9月27日の噴火から2週間近くが経過。死者は55人に達し、噴火災害では戦後最悪となった。
山頂には不明者がいるため捜索は続いているが、これまでの状況は思わしくない。噴火直後は火山ガスの充満や火山性微動が確認され、噴火のおそれがあるため、何度も中断を余儀なくされた。火山活動が安定すると、今度は雨で中断した。
再開した10月7、8日は警察、自衛隊、消防合わせて960人以上が動員され、登山道周辺以外もくまなく捜索が行われた。しかし、火山灰は朝方に凍結し、時間をかけて水分を含んだ粘土状になるため、ぬかるみに足がはまり、首までは埋まった隊員もいたという。斜面が崩れる大規模な二次災害のおそれもある。
標高3000メートルを超える御嶽山の山頂付近での活動のため、高山病や低体温症の発症、連日の活動で体調を崩す隊員が出始めている。