「重箱の隅をつつく通報に対応していては際限がない」と反発
過去の例というのは14年8月23日に行われた大宮アルディージャと鳥栖戦。試合終了後にホームメインスタンドで観戦をしていたサポーターが、大宮の選手に対して中指を立てる行為をしたため、指を立てたサポーターをホームゲーム5試合の入場禁止処分にした。また大宮は14年4月16日柏レイソル戦で、試合後にホームサポーターゾーンにいたサポーターが中指を立てたこと確認しホームゲーム3試合の入場禁止処分を科している。処分の理由は、
「中指を立てる行為は、Jリーグ統一禁止事項および大宮の試合運営管理規定で禁止されている行為」
と説明している。コンサドーレ札幌は14年9月28日の松本山雅FC 戦で、松本山雅FCに対し札幌のサポーターが試合終了後に中指を立てたという情報が多数寄せられたため、そのサポーターと思われる人物を特定し事実関係を確認していると29日に発表している。
この中指立て問題についてサポーターはどう感じているのだろうか。日本代表サポーターの村上アシシさんは14年10月4日付けのブログ記事に「Jリーグの『中指問題』にモノ申す。規制ばかりのJリーグに未来はない」という見出しを掲げ、スタジアム内でのサポーターの言動を全て監視下に置き、いちいち罰則を与えることを恒常化してはならない、と主張した。暴力や人種差別といった、明らかなルール違反は罰せられて然るべきだが、中指を立てるのはパフォーマンスに過ぎないし、汚い部分も含めて独特の「サッカー文化」だ、と語り、
「サポーターの自発的な抑制によってコントロールされる形が理想的だと思う。重箱の隅をつつく通報にその都度対応していては際限がない」
と書いている。