化粧品は利益率が高い
両社のPB化粧品の本格参入は、売り上げを伸ばしているPB商品をさらに強化する一環で、利益率が高いとされる化粧品の投入でいっそうの収益につなげようとの狙いだ。ただ2グループには大きな違いがあり、イオンは自社ブランドの化粧品としてPRするのに対し、セブン&アイはファンケルとの共同開発であることを強調している。
PB戦略では元々、両グループの対応は異なっている。セブン&アイが「消費者の視点で、誰が作ったかという情報の提供は必要」とし、メーカー名を明らかにしているのに対し、イオンは「商品すべての責任を持つのはあくまで販売者だ」との立場を重視、「販売者・イオン」を打ち出す。
ただ、化粧品業界では、美白化粧品を使った人の肌がまだらになったカネボウ化粧品の白斑問題が生じたばかりで、「安全・安心」への関心がことさら高まっている。そんな中、セブン&アイは「ボタニカル フォース」の報道向け発表時に、「誰が作ったかわからない化粧品を女性が使うだろうか」とあえて指摘し、イオンとの違いを強調するなど、早くも激しい火花を散らせている。