「科学的根拠はない」と再三言われても、たびたび話のネタになる血液型の性格診断。当てはまれば「そうそう!」と納得し、異なれば「へぇ○型なのにね」とギャップに驚いて盛り上がる。
そこから発展し、恋人選びの参考にしている女性も少なくないらしい。あるアンケート調査では、対象女性の過半数が「O型」の男性にラブコールを送った。
「優しそう」なO型、「しっかりしてそう」なA型
調査はマッチアラーム(東京都新宿区)が2014年9月19日から21日にかけて実施(26日発表)したもので、20~30代の独身女性999人が回答した。
この中にあった「恋人にしたい男性の血液型」という質問で1位に輝いたのがO型だった。52.1%と半数を超える女性から支持された。続く2位は31.0%のA型で、OとAだけで8割以上を占めることとなった。
血液型の性格診断で、O型は「おおらか、社交的、おおざっぱ」、A型は「まじめ、責任感が強い、几帳面」などと言われることが多い。女性たちのコメントをみても、O型を選んだ人たちからは
「優しそう、おおらかそう」(20代後半/大阪府)
「温厚な人が多いから」(30代半ば/東京都)
「どの血液型とも相性がいいと聞いたことがあるから」(20代前半/千葉県)
といったイメージどおりの意見があがっている。
A型を選んだ人たちのコメントも
「しっかりしてそう」(30代前半/千葉県)
「綺麗好きそう」(20代後半/東京都)
「真面目で几帳面なイメージなので」(20代半ば/東京都)
といったものばかり。血液型診断のイメージがいかに定着しているかが分かる。
プラスイメージを持たれるのならば、もちろん悪い気はしないだろう。だがその裏で悲しい思いをしているのがB型とAB型だ。
一般的にB型は「マイペース、わがまま、好奇心旺盛」、AB型は「二重人格、変わり者、天才肌」などと紹介されることが多く、AやOと比べてマイナスイメージが強い。その影響からか、アンケート結果をみるとB型は11.3%で3位、AB型は5.6%と1割にも満たず4位だった。
J-CASTアンケートでも「絶対関係ある」3割超
血液型と性格の関連を巡っては統計学的に否定する研究結果があり、以前から科学的根拠のないことが指摘されている。だが血液型占いのブームや、身近な人たちとの関わりの中で得られた「経験則」から「そうは言っても...」と考えている人は少なくないようだ。
Yahoo!ニュースが今年7月に実施したアンケート調査では、血液型と性格の関係について「関係あると思う」との回答が54.2%となり、「関係ないと思う」の40.1%を上回った。
同時期にJ-CASTニュースが読者を対象に行った調査では「あるはずない」が57.3%となったが、「絶対あると思う」という回答も34.4%を占めていた。
特定の血液型に対する「差別」にもつながりかねないこともあって、最近ではテレビ番組で特集されることもなく、一時のブームは去ったように見える。だが、インターネット上では「浮気しやすい血液型」「血液型でわかる恋愛傾向」「彼との血液型の相性は?」といったコラムが相変わらず量産されていることもあり、鵜呑みにしないまでも根強く興味を持ち、判断材料にしている人たちは一定数いるようだ。
ちなみに血液型診断は日本のほかに韓国でもあるようだが、欧米人の目には特異に映っている。2012年には英BBCも日本における血液型診断を紹介し、日本において少数派であるB型とAB型は「ブラハラ(血液型ハラスメント)」に合いやすいなどと指摘。14年7月には米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「強迫観念に近い」とも形容していた。