7月にも右足をひきずりながら歩く姿が放送されていた
ただ、「不自由な体」が放送時点のことを指すのか、映画が撮影された7月時点のことを指すかは必ずしも明らかではない。実は、7月時点で正恩氏の健康状態に問題があったことは、これまでにも明らかになっている。
具体的には、祖父の金日成主席の死去から20年にあたる7月8日に行われた追悼行事で、右足をひきずりながら歩く姿を朝鮮中央テレビが放送している。当時も様々な可能性が指摘されたが、7月初旬には正恩氏の地方視察が連日のように報じられていた。そのため、
「肥満が指摘されている正恩氏が、バランスをくずして足をつまずくなどした。金日成主席の追悼行事は、不調をおしてでも出席せざるを得なかった」
といった説が有力視されていた。
なお、労働新聞や朝鮮中央通信は正恩氏が労働者にプレゼントを贈ったり、諸外国と電報をやり取りしたりする記事は連日のように配信している。そのため、権力基盤が揺らいでいる可能性は低いとみられる。