日本一損保、損ジャ日本興亜の弱点 東京海上日動は「首位奪還、時間の問題」

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先進国、新興国でM&Aを狙う

   低収益なのは、経営統合後の人員削減が道半ばのうえ、人口減少や高齢化で採算が悪化している国内の自動車保険中心の経営から抜け出せていないためだ。利益アップには、収益性の高い海外事業の拡大などが欠かせない。桜田謙悟グループ最高経営責任者(CEO)は「先進国、新興国でM&A(企業の買収・合併)のチャンスを狙っていく」と語ったが、米保険会社デルファイを約2000億円で買収した東京海上などライバルと比べ、出遅れは否めない。システム統合など合併に伴う費用負担も当面続く見通しだ。

   効率化を加速させるために合併を選んだ損保ジャパン日本興亜を尻目に、ライバル陣営は従来路線を貫く構えだ。MS&ADは、傘下の三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保を存続させたまま、それぞれの強みに集中する戦略を掲げる。「合併は、かかるコストや労力を考えると得策ではない」と判断しているためだ。

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